2020年6月17日、石川県白山市、岐阜県大野郡白川村に跨る白山に登ってきました。
6月の白山と言えば、山頂周辺の池の雪解けの時期であり、 北陸の友人をはじめとして、 いろんな方にオススメされていた山で、ちょうど天気と休みのタイミングが噛み合ったので、石川県白山市の別当出合へ。
山頂周辺の雪解けした池や芽吹き始めた草たちには春を感じ、帰りの観光新道では高山植物の花々に「これから夏が始まるんだ!」っと実感したり、やっぱり山って楽しいなと実感した1日でした。
6月の白山について
6月の白山は弥陀ヶ原の直下に雪渓が残っており、12本爪アイゼンやピッケルがないと厳しいと感じる場所がエコーラインと観光新道にあり、砂防新道の黒ボコ岩の直下の十二曲りにもヒヤッとする場所があるらしい。
滑落したら、ただじゃ済まない場所ばかりなので、登山道具もしっかり準備したうえで雪山経験がない人は経験者と行くべき山かな。
あとは日焼け対策にフェイスカバー、サングラスがあると良い。
白山(御前峰)とお池巡り / くらっしゅさんの白山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回のコースは砂防新道を登り、エコーラインで北アルプスの山々を眺めながら、室堂へ。
室堂からは御前峰、 翠ヶ池 を巡り、室堂へと周回。
帰りは観光新道を通り、高山植物の花たちを愛でながら、別当出合まで下山。
観光新道はちょっと長いけど、日当たりも良く、高山植物が咲いていること、明るい時間帯に歩くことができたことから下山のルートで選んで良かった。
春を感じる雪解けと草たちの芽吹き
午前0時すぎ、別当出合の駐車場に到着。
不意に夜空を見上げると天の川がかかっており、夜更かしして星空撮影タイム。
天気予報では翌日の天気が良い予報ということは分かっていたけれど、満点の星空を見れたことによって、明日は良い天気なんだろうという確信を掴んだ。
5時13分、別当出合の駐車場を出発。
白山の最高峰 御前峰まで標高差は1500m程とボリュームたっぷりな登山になりそうな予感がする。
砂防新道の印象に残っている石畳の道。
4年前に白山に登ってきたときは砂防新道の下りが崩れており、ここを下りで歩いたが、高度感があり、怖かったな。
甚之助避難小屋 の手前でようやく視界が開けてきた。
今日はここより低い場所に雲海が広がっており、改めて天気がいい日だなって実感。
砂防新道からエコーライン方面へ進んでどころで、イワカガミの群落を発見。
イワカガミは初夏に咲く花のイメージがあり、この先の雪解けした斜面でも見られそうな予感に期待が高まる。
エコーラインから弥陀ヶ原方面への分岐に到着。
しばらくは夏道で歩いて行けるけど、大きな雪渓を歩かないといけない箇所もちらほら見える。
エコーラインでは雪の下から枯草の斜面が広がっており、ポツポツと緑色の芽が芽吹き始めている。
草の芽吹きとイワカガミの咲き始めの景色にようやく山にも春がやってきたんだろうなと感じる。
標高も稼いでくると、北アルプスの槍ヶ岳、穂高岳が見えてきた。(左の尖った山が槍ヶ岳、そして穂高の山々)
今回存在感のあった山は標高3000m以上の独立峰である御嶽山。
去年山頂の立ち入り規制は解除されたけど、人が多いんだろうなという思いから足が遠のいてる。
いつか登る日が来た時には山小屋で一泊して御嶽山を巡りつくしたい。
そして、そんな御嶽山の左奥には南アルプスの甲斐駒ヶ岳、富士山は見えず。
ここで雪渓が登場、オレンジの線のように向こう側まで雪の急斜面を横切らないといけない。
ここでアイゼン、ピッケルを装備し、気を引き締め直して登っていく。
ちょうど雪渓を横切っているときに向かいからチェーンアイゼンとストックのおっちゃんが降りてきたけど、見てる自分がヒヤヒヤしてしょうがない。
弥陀ヶ原に向けて緩やかな斜面を登っていく。
もうちょっと雪が解けて、いろんな花が見れると思ったけれど、まだまだ雪の下で眠っているご様子。
そして、白山の別山がかっこ良い。
初めて白山に登ったときはチブリ尾根ルートで、別山まであとちょっとのところまで歩いていたんだけれど、夕暮れまでの時間が足りずに断念。
また南竜キャンプ場から別山方面への稜線は花も咲き乱れており、登りに行きたい山の1つ。
弥陀ヶ原に到着。
今日登る御前峰も見えてきて、後ろを振り返れば、雲海も広がり、まるで天国のような場所。
ここでアイゼンとピッケルを脱着。
この岩場の登りが始まれば、室堂も、もうすぐそこ。
標高2450m 室堂に到着。
夏山に向け、室堂ではヘリによる荷物輸送が行われており、開かれていないけれど、まず白山神社の奥社にここまで登ってこれたことへの感謝と無事に下山できることを祈って、お参り。
コンビニで購入したおにぎりやそばを食べたりし、この後のエネルギーを補給。
ミヤマキンバイの群落を発見。
今回黄色の花を見れるとは思ってみなかったので、見つけた時にはめちゃめちゃテンションが上がった。
アオノツガザクラもたくさん花を咲かせている。
あそこまで登れば、北アルプスの山並みが見えるんだろうなっと感じる景色と佇まい。
白山信仰を感じられる史跡もちらほら発見。
2度目の御前峰と雪解けの池巡り
11時14分、標高2702m 白山・御前峰に到着。
油ヶ池(あぶらがいけ)や紺屋ヶ池(こんやがいけ)など、これから巡る池たちも良く見える、
気持ち良い青色をしているけど、そばに近寄ったらどんな色に見えるんだろうか。
4年前の夏に登った時はすぐにガスってしまい、山頂からの景色を堪能できなかったので、楽しんでいこう。
北アルプスもバッチリ見える。
右から穂高岳、槍ヶ岳、双六岳、水晶岳。
右から薬師岳、立山三山、中央に見えるギザギザの山は劒岳。
何といっても御嶽山の存在感は山頂でもたまらない。
室堂と別山方面も良い景色。
御前峰から池方面の下りはハイマツが茂っていてルートが分かりにくい。
おそらく赤色のルートが正しいはずだけど、青色の岩場を恐る恐る慎重に降りている人がけっこいいた。
赤色は大きな岩の上をトラバースし、しばらく歩くと整備された石垣の道にたどり着くはず。
紺屋ヶ池(こんやがいけ)は日本離れした景色と池の色。
通りがかった人の話によると先週末までは雪に覆われていて、溶け始めたのは今週になってのことらしい。
油ヶ池と御前峰
今日のメインディッシュ 翠ヶ池(みどりがいけ)
名前とは反して、コバルトブルーの池とその向こうに北アルプスの山並みがたまらない。
右の乗鞍岳から劒岳までの大パノラマが広がっている。
この 翠ヶ池 の淵まで下りたかったけれど、幅1m以上のクラック(亀裂)が入っており、おそらく亀裂が見えないように隠れている場所もあるので、今回はここで見るだけに留めておこう。
大汝峰はガスって来たので、今回はスルー
白山で有名なクロユリも見てみたいし、その時に登ればいいかな。
一瞬でガスってしまい、真白な景色へ。
歩くべき方向の検討を付けてたから問題なかったけれど、ずっとこの景色が続くと不安になりそうだし、方向感覚も分からなくなりそう。
室堂が見えるところまで戻ってきた。
御前峰や別山など標高が高いところに雲もかかってきたので、そろそろ下山しよう。
バイバイ白山!!
また高山植物が咲いている時期に登りに来て、御朱印をもらいに来るよ。
夏の始まり 高山植物が咲き始めた観光新道
黒ボコ岩から観光新道方面へ。
ここの雪渓は短い区間だけど、足を滑らせてしまったら、ただじゃすまなそうだったので、面倒なアイゼン、ピッケルも装備し、雪渓を通過。
観光新道を歩いていてやっぱり別山に魅せられる。
砂防新道を登り、南竜テント場で荷物をデポし、別山まで尾根を縦走するのも良いし、チブリ尾根を歩き直してみるのも良いな。
ミヤマキンバイかな。
雪がある区間を抜けると、黄色やピンクの花がところどころに咲いてて、歩くペースがなかなか上がらない。
ここまではイワカガミなど初夏に咲く花ばかりだったけれど、標高が少し低いのと日当たりが良いから観光新道には少し早い夏が来てるのかもしれない。
観光新道でお花を楽しめるルート選びをしてよかったなと感じる瞬間でもあったなぁ。
ニッコウキスゲ。
1日で咲き終わってしまう花なんだけれど、つぼみがたくさん控えており、これからいっぱい咲いていくんだろうな。
ハクサンチドリ
ゴールの別当出合までは標高差500mあるので、まだ1時間ぐらいはかかりそうかな。
登りで渡った吊り橋脇に到着し、別当出合まで戻ってこれた。
ここまで来れば駐車場までもあと少し。
白山下山して、まずは温泉へ。
木々がたくさん使われ、落ち着いた雰囲気の温泉でゆっくり疲れを癒す。
たまたま白山で見かけた人とも居合わせ、クロユリが見られる時期や場所も教えてもらい、次の白山登山も楽しみになったりと楽しい温泉タイムだ
この後は道中でご飯も食べたりしながら愛知県へ。
まとめ
6月の白山は噂通り、山頂周辺の景色は日本離れしている景色の連続で、いろんな人がオススメしてくれるのも納得!!
それに加えて、登りのエコーラインでは草たちの芽吹きから春を感じ、下りの観光新道では高山植物が咲き乱れ、夏を感じた。
この白山登山を通し、好きな高山植物のチングルマの群落を見たり、7月の三連休の行き先を考えるのも楽しくなる。
コロナの影響で3月から5月中旬まで登山は控えていたけれど、やっぱり山は面白いなと実感した印象に残る白山登山でした。
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