2020年2月2日に長野・群馬の県境にある四阿山(あずまやさん)に登ってきました。
四阿山といえば、6月のツツジの花が咲く時期か、冬にスノーシューハイクをしてみたいと思っていた山。
ちょうど寒気が緩むタイミング、雪のありそうな山に登りたい、2月2週目、3週目の休日に予定が入っていることもあって、四阿山の登山計画に決定。
解放感たっぷりの菅平牧場の雪原、北アルプスの大パノラマに加え、スノーモンスタ―たちに会えるとは思ってもみませんでした。
四阿山のルートについて
上田市内から国道144号線を走り、菅平口の分岐で右手へ曲がり、そのまま144号線を走り続けます。
暖冬の影響で駐車場の直前以外は凍結した路面はなかったですが、普段の冬なら凍結、、積雪も考えられるので、安全に、慎重な運転を。
あずまや高原ホテルから菅平牧場内を歩き、山頂を目指すルートで人気があるのか、8時ぐらいには駐車スペースはなくなってました。
コースタイム5時間55分、詳細はYAMAPにて確認願います。
2020年2月2日 四阿山スノーシューハイク
すき家で朝ご飯を食べ、8時前にあずまや高原ホテルに到着。
道端の雪があまりにも少なく、四阿山も雪があんまり積もってないんじゃないかと思ったけど、到着直前に見えた山の上のほうは思いの外、白かった。
暖冬の影響で今シーズンの使いどころが少なそうなスノーシューに活躍してもらいましょう。
あずまや高原ホテルからしばらくは、トレースがしっかりと着いたルートで、笹や地面が見えてしまっているほど。
森の中で風にさらされることもなく、ペースを上げすぎると体が火照ってくる。
おぉぉぉ、これは大勝利!!
樹林帯を抜けると菅平牧場の雪原と根子岳(左の山)と四阿山(右の山)がどっしりと構えている。
ここでスノーシューを装備しなくてもいいんだけれど、もう装着。
菅平牧場360度写真
くぅぅぅぅぅー、、まじか!!
四阿山ばかり眺めているところ、ふいに左後ろを振り返ると北アルプスの大パノラマ。
四方八方どこを見渡しても興奮してしまう景色で、目をまわしてしまいそうだった。
また槍ヶ岳・穂高岳は1つ1つの山々をはっきりと捉えることができ、四阿山周辺も槍・穂がきれいに見えるエリアなんだなと感じた。
北アルプスを眺めながら歩くことに味を占め、牧場の西側を歩きながら登っていく。
牧場エリアが抜けると樹林帯エリアへ。
目の前の四阿山の森が白く染まっており、もうすぐで霧氷と青空が見えそうな期待が高まる。
また現在地の標高1800mほどと、500mの標高差を考えると山頂まで3時間近くはかかるだろうか。
四阿山の山頂まではいくつかの祠が祀られており、信州真田の郷、山家神社ののぼり旗も掲げられていた。
下山後に山家神社に参拝してみたら、山家神社は大河ドラマ「真田丸」で話題になった真田一族の信仰を集めていたんだとか。
真田の郷、上田市を流れる神川の源流域がこの四阿山であり、流域に暮らす人々の繁栄を願い、山頂に神様も祀られており、その証の1つがこの祠。
山家神社参拝で1つ記事を書いてしまおうか。
北アルプスの大パノラマを背に、登山道からそれて、歩いてみる。
だれも足跡もない雪の斜面を歩くのが気持ちよい。
斜度もきつくなってきたので、スノーシューのヒールリフト機能も積極的に使っていきます。
標高2000m近くまで登ってくると霧氷の世界へ。
まるで白い葉をつけた木々の背景に青空が広がる景色にたちまち足を停めてしまう。
一度スノーシューが脱げた時に膝まで雪にハマってしまう場所もあり、スノーシューを買ってよかった、持ってきて良かったと思える場面もあったり。
樹氷360度写真
右から中央アルプス、八ヶ岳、富士山。
八ヶ岳の後ろには南アルプスが見える。
楽しんだ霧氷のエリアも終わり、登山道に合流。
もう下山する人もおり、ヒップソリで遊んでいる人もちらほら。
ここからは先は森林限界で吹きさらしになりそうな予感がし、ハードシェルを着込み、白湯を飲みながら、補給食のブラックサンダーを頬張る。
大好きなチョコ菓子を山に持っていけることが冬山の楽しみの1つ。
そんな休憩をしていると、二人組の鬼たちが降りてくるので、思わず二度見。
ウェアの色とお面の色も揃っており、思わず声をかけてしまった。
明日が節分ということで、わざわざ栃木県から鬼の面を仕込んできたそうで、その遊び心を見習いたい。
終始ガスっていた山頂が時々見えることもあったり。
シュッと青空を突くような山頂がかっこよく、少し先に広がる木々はとんでもなく大きい感じがするけど、これってスノーモンスタ―っていいんじゃないか。
高さ3~4mはありそうな木々にビッシリと雪がついており、近くで見るとスノーモンスタ―といってみても違和感のない景色だった。
樹氷は蔵王や西吾妻山に行かないと見れないと思っていたし、ましてこの暖冬で雪の少ない四阿山で見えるとは思いもしなかった。
根子岳、四阿山分岐に到着。
ここまでくれば、あとは山頂直下の急登を踏ん張るだけ。
四阿山山頂に到着!!
この山頂は長野県上田市、群馬県嬬恋村の県境でもあります。
キャベツで有名な妻恋村(つまごいむら)の村名の由来は四阿山の裾野を通る鳥居峠で日本武尊(ヤマトタケル)が「吾嬬はや(あづまはや)」(ああ、わが妻よ、恋しい)と歌を詠んだからと言われている。
「吾嬬はや」を読んだ近くにあるから「吾嬬山」、そして四阿山になったいう説もあったり。
2015年にロードバイクで草津温泉から嬬恋高原を走っているときに立ち寄った「愛してるよー」と叫ぶキャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶというお祭りの開会挨拶で聞いた話。
その日は曇りのち雨の天気で四阿山や浅間山は見れなかったけれど、鳥居峠、真田の郷を通り、長野県上田市まで走りました。
5年越しのフラグ回収だったので、ちょっと思い入れのある山頂でした。
思ったよりも狭く、ゆっくりと寛げるタイプの山頂ではなかった。
風が思ったよりも弱く、12時近くになると登ってくる人も減ってくるので、天候回復を待ちながら、休憩を取ることにします。
噴煙を上げる浅間山。
2019年3月に前掛山まで登り、11月には紅葉登山で外輪山を少し巡ったりした山です。
天狗温泉から登るルートは牙山(ぎっぱやま)、トミーの頭などの岩峰がお出迎えをしてくれ、カルデラ内に入ると黒斑山などの外輪山が広がり、前掛山からは噴煙をあげる浅間山を目の前で見ることができる火山のパワーを味わうことができるお気に入りの山。
冬はガトーショコラとも表現される山ですが、今日は真白に染まっている。
山家神社はすっかり雪の下に埋まっている。
群馬県側の祠はしっかりと出ていたが、長野側の祠は見つけるのに苦労しました。
無事に登頂できたこと、下山できるように祈り、、本宮にお参りすることも伝え、手を合わせました。
四阿山から自宅までは5時間かかるので、早足で下山。
根子岳は見えそうで見えなかった。
すれ違った地元の人によると、ここから見える根子岳の姿が美しいんだとか。
つつじの6月に根子岳も含め、登ろうかな。
樹氷の中で料理したり休んだりしている人が多かった。
もう雲がかかってしまいそうだけど、北アルプスの大パノラマも眺められるし、テーブル作りながら、昼食を食べるのも楽しそう。
次は山仲間とのんびりと楽しみに来たい。
浅間山は下山中何度も目に留まった。
草滑りのルートが復旧したら外輪山を周回してみたいし、群馬県側の鬼押出し(おにおしだし)も見てみたい。
2時間もかからないほどで、ここまで戻ってくることができた。
あとはスノーシューを手に持ち、あずまや高原ホテルまで下山。
帰りには真田の郷で温泉に入り、山家神社にお参り。
諏訪では念願の黄金マッハカレーを食べ、愛知県へと帰途につきました。
まとめ
四阿山は菅平牧場より先はスノーシューで歩くことができる傾斜の緩い山で、体力さえあれば、曇りや雪などの天候に気を付ければ、冬も楽しめる山。
菅平牧場、北アルプスの大パノラマ、浅間山、霧氷と青空…の景色に興奮連続でしたが、何といっても樹氷、スノーモンスタ―が想像の遥かに越えていった。
山容もパッとしていなくて、四阿山(あずまやさん)と読みづらい山だけど、その山から見える景色は素晴らしく、歴史と絡めて麓の神社を巡るとより深い楽しみ方もできます。
アクセスに時間がかかることがネックになるけど、「オススメの冬山を教えて」と言われれば、この四阿山の名前を積極的に出していきたい。
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